2016年、webエンジニアの僕が個人的に注目している技術を並べる
技術は本当に流行り廃りが早いですよね。追いついたと思えばすぐに新しい技術が出てくる。技術者は常に最新の技術をウォッチして追いかけなくてはいけません。
とは言え、すべての最新技術を追いかけるというのは無謀というもので、そんなことしてたらいくら時間があっても足りないという話になります。情報収集は手段であり、それ自体が目的化してしまっては元も子もありません。
そこで1つ疑問が湧いてきます。「追うべき技術は何なの?」という疑問です。そこで今回は、エンジニアの僕が2016年に個人的に注目している技術を共有したいと思います。
React
これは既にエンジニアとして経験がある人であれば知らない人はいないと思います。ご存知のとおり、facebookが開発したJavaScriptフレームワークですね。
Reactは発表された時から話題を呼んで、いたるところで「Reactすごい」「Reactヤバい」という声を聞きました。その一方で、(僕が知るかぎりでは)これといった大きな導入事例がなかった気がします。
そんな中で昨年11月に、リニューアルされたwordpress.comの管理画面がreactを使って作られたことが発表され、ちょっとした話題になりました。これを機に有名なWEBサイトがReactを採用するケースが増えるでしょうし、それに伴ってベストプラクティスについても増えると思います。
注目しておいて損はないと思います。
Angular 2
Angular2は、Googleが開発しているJavaScriptフレームワークの代表格「AngularJS」の後継バージョンです。
2014年9月にAngular 2が発表され、Googleが「決して好きではない」MicrosoftのTypeScriptを採用していることや、昨年12月についにベータに入ったことで話題になりました。
アメリカのQ&Aサイト「Quora」では、Angular2の公式リリースは2016年中盤と言われています。もはやJavaScriptのフレームワークはReactとAngular2の2大巨頭と言っても過言ではありません。
モバイルアプリ以降、WEBアプリケーションも画面遷移しないSingle Page Applicationが増える中で、Reactと同様注目する価値はあると思います。
Elixir
Elixirは、2012年に登場して昨年話題を呼んだプログラミング言語です。もともとRuby on RailsのコミッターであるJosé Valimさんが作者で、よくは知りませんがRubyに近い文法でコードを書けるようです。
The Elixir programming language
Elixirについてそこまで知識がない僕がなぜ注目しているかと言うと、「次に来る大物言語」って言われたり、伊藤直也さんがrebuild内でelixirすごいすごい言ったりしている一方で、(ElixirのベースとなっているErlangがWhat's Appで採用されているものの、)Elixir自体は大きな導入事例が今のところはまだないからです。
本当にすごい言語であれば、今年にでもプログラミング言語をElixirに変更するというWEBサービスが出ても不思議ではありません。そういう点では注目ですね。
Go
GoはGoogleが作ったプログラミング言語です。2009年に登場したので歴史は浅くはないですが、海外では2014年にDropboxがGo言語を採用したり、国内では僕が知っている限りではGunosyやメルカリ、インテリジェンスがサービスにGo言語を採用しはじめています。
さらに2016年1月22日に、著名な技術出版社であるオライリーから「Go言語によるWEBアプリケーション開発」という本が出版されます。このようにGo言語はプログラミング言語の中で存在感を強めています。
これからますますGo言語の導入事例が増えるのか注目です。
サーバサイドswift
swiftはappleが開発したプログラミング言語です。昨年12月にオープンソース化されて話題になったことは記憶に新しいですね。
swiftはもともとはiOSアプリを開発するための言語だったのですが、オープンソース化によってそのswiftをサーバサイドでも動かけるようにしようという試みが動いています。その中でも代表格なのがサーバサイドswiftのフレームワーク「perfect」です。
http://perfect.org/perfect.org
iOSエンジニアにとって、swiftだけでiOSもwebも開発できることは喜ばしいこと以外の何物でもないでしょう。非常に動きが活発なので要注目です。
ディープラーニング
ディープラーニングというのは機械学習の1つで、人工知能、すなわちAIに使えるのではないかと期待されています。
人工知能自体がムーブメントになっており、Tensor Flowなど機械学習用のライブラリも増えていて技術者が簡単に機械学習を試すことができる環境ができつつあります。
2016年も人工知能を作り上げるディープラーニングに目が離せません。
まとめ
以上が僕が個人的に注目している技術を並べてみました。既に興味の対象や自分の中で注目したい技術がある人であればいいのですが、「どの技術を追うべきかわからない」といった人は上記6つの情報を追ってみるといいかもしれません。
他に「俺はこんな技術に注目してるぞ「とか、「これに注目したほうがいいぞ」みたいな技術があれば教えてください。それではまた。
photo credit: Mat Diablo of Slacker Radio Interviewing Bands via photopin (license)